機材のお話し


5月から、とあるドキュメンタリー映画のメインカメラマンをやらせて頂いています。
ドキュメンタリーの撮影日は、ほぼ毎回決まって定食屋だか居酒屋だか分からないようなとても小汚い雰囲気のあるお店で晩酌してから解散しています。

この日の現場もそうでした。
重い機材を持ち運び続けたせいで体中の水分は全部汗となって出ていき、のどはカラカラです。

無事撮影が終了し、スタッフ3人で船橋の駅前にある真昼間から酒のことしか頭にないおっさん専門定食屋に入り、ちびちびと晩酌をしました。


のんべえ専門店故に、ビールは大瓶しかありません。
三人で大瓶4本飲みました。

「!!??」

最初は停電だと思いましたが、違いました。
僕の顔がテーブルに埋まっていただけでした。

考えてみればこの日、水分をどれだけ摂取しても尿意がなく、おまけに空腹でした。
もともとアルコールが強いほうではありませんが、それにしたってここまで酔いつぶれたのは久しぶりです。


スタッフ二人には先に帰ってもらい、駅前広場で涼むこと小一時間。
酔いが醒めない代わりに、蚊に10箇所くらいさされました。

しかたがないので、機材の保全を考え生まれて初めてグリーン車に乗りました。
グリーン乗車券って意外と安いんですね。船橋-横浜間700円くらいで乗れちゃいました。

寝る気満々だったので万が一でも盗難などないように足に機材のストラップをぐるぐる巻き付けました。カメラマンたるもの機材は自分の命よりも大切なものです。万が一でもなにかあったらいけません。


酔いもようやく醒めてきて、最寄り駅まで向かう路線に乗り換えた矢先のことです。

僕の大事な大事な三脚からなにかが転げ落ちました。。。
何かのレバーのようです。

思い当たる節は多々ありましたが、深く考えるのはやめてレバーらしき物体を拾い上げて持ち帰ることにしました。
まさか酔っ払って自分で自分の機材壊したなんて口が裂けても言えません。


自宅に持ち帰り点検したところ、レバーらしき物体は水平をとるためボールカメラレベラーの調整レバーでした。レバーを固定するためのネジを近所のホームセンターで買ってきて無事元の姿に甦りました。

ついでにきれいに掃除をしておきました。

皆様も、機材は丁寧に扱って下さいね。

by daido