レギュラー撮影


朝から恵比寿でレギュラーのショッピングサイトの撮影。

ショッピングサイトというとwebサイトを思い浮かべると思いますが、実は今日のサイトはwebにはサイトを持たない、完全な携帯専用サイトです。

数年前までは社員さんたち自らコンデジで商品撮影をしていたらしいのですが、携帯の高解像度化等もあり、ちゃんとした商品画像が必要とのことで2年ほど前から週1のレギュラーで撮影しています。

ブツ撮りとモデル撮りをするのですが、撮影から掲載までが2営業日しかないというスピードが要求される仕事なので、ブツだけのときはクライアント社内にセットを作って撮影します。
機材はほぼ5D Mark2だけで撮影。ライティングはスペースの関係もあり、モノブロック2灯だけでやっています。

今週の撮影分はまだ掲載前のため、前回モデル撮影したときの画像。


先日購入したフォトフレックスの直径150cmの傘一灯とバックに2灯のみのライティング。

この傘は少し変わっていて白と銀傘の間ぐらいの白に銀がまじったような傘なので銀傘ほど硬くならないけど適度に硬い光が作れるので面白いです、大きいから1mの傘と比べるとかなり光が回るし。
カバーをはずすと透過傘にもなるらしいのでそっちも今度試してみたいです。

今日は商品数が多くてちょっとバテ気味


お昼ご飯はウェンディーズ。
チリフライチーズは必ず頼んでしまいます。
むしろこれがあるからウェンディーズに行ったようなもの。

午後もまた撮影。

前回から小物の撮影に関してはHasselblad H3D-31に80mmとエクステンション26を接続して撮影しています。80mmだと35換算で60ミリマクロみたいなものなので、ワーキングディスタンスがあまりとれないので映り込みのあるものの場合この方法だと少しひいてセッティングせざるをえないのですが、いろいろテストしてみて、35mmタイプにマクロレンズをつけるよりもH3Dで撮ってトリミングをしたほうが格段にシャープネスと解像感において優れているという結果になりました。

とはいえさすがに日本中探しても携帯専用サイトの仕事でデジタルバックを使っているカメラマンは僕だけなんじゃないかな…。
納期が短いこともあって35タイプでJPG撮影のほうが早いのですが、ハッセルの取り込み&現像ソフトのPHOCUSも1.3になってからかなり操作性がよくなったので、自動現像の設定にしておけばブツ撮りの速度なら撮影終了時にはちゃんとJPG現像が追いつきますし、使い勝手は35タイプとほぼ変わりません。

そんなこんなで60点以上の撮影を終えたころには外はすっかり暗くなっていました。
携帯サイトだからって手はぬけませんからね。
むしろ携帯サイトだからこそ難しい部分もたくさんあります…。
パソコンでいうサムネイルサイズで見ても商品の魅力が伝わらなくてはいけないですから。
大きさでごまかせない分、どうやったら商品の魅力を伝えられるのか、試行錯誤の連続です。

一昔前ならプロのカメラマンが携帯サイト用に撮影するなんて考えられなかったことですが、今後こういう仕事は増えていくと思います。
webと携帯連動でやっているサイトなんかだと携帯のほうが断然売上げが高いなんて話もよく聞きますし、今や携帯サイトって若い子たちからすると雑誌以上の影響力を持っているといっても過言ではないです。

webでも同じですが、最大のネックがカラーマネジメントの問題。
携帯の液晶ってメーカーによって色見や彩度にかなりバラつきがあるので、携帯で色を確認して、買ってみたらイメージと違った…っていうお客さんがけっこういるみたいです。
今はグレーカードに合わせていますが、色の強いものや淡いもの等どこに合わせていくべきなのか…。

僕自身は携帯電話はiPhone一本にしてしまったので携帯サイトが見れないのですが、ちょっと確認できるように考えなくてはいけないですね…。

by ikko